10月上旬に卒研配属のためのオープンラボが開催されます

10月上旬に資源生物科学科の3年生を対象として卒業研究の研究室選びのためのオープンラボが開催されます(阿部が対応可能なのは10/9,13-16です。10/5-8は出張で不在ですので対面で阿部の話を聞きたい人は9日以降でお願いします対面ではない方法で話を聞きたい場合はZoomによる説明を行いますので,希望される学生さんはhabe@agr.nagoya-u.ac.jpまでメール下さい)。

水圏動物学ですが4人の教員が別の研究テーマで研究を進めていますので、誰と一緒に研究をするかで、やること・使う研究手法が大きく異なります。

山本先生・萩尾先生は解剖学が専門ですので顕微鏡切片を作製しての組織観察が、後藤先生は行動観察が専門ですのでメダカを使った行動実験が中心となります。

私(阿部)のグループでは「魚をつかって」,

動物が繁殖行動をするとき、脳の中がどのように調節されているのか?

というのを、

  1. 細胞(繁殖行動に関わるホルモンを作り出す脳内の細胞が、「いつ、どこから」、ホルモンをだすのか?、直接計測する。そして観察されたホルモンの放出が、細胞内でどのように制御されているのか、単一細胞レベル、かつリアルタイムで調べる。これがグループの独自技術かつ、メインテーマ)、
  2. 神経回路(主に視覚や嗅覚に関わる神経回路が、生殖状態や1のホルモンの働きによって、どのように変化するのか。「ものの見え方」、「匂いの感じ方」はいつも一緒とは限らない。それらが”ホルモン”で変化する仕組みを調べています)、
  3. 行動(1のホルモンによって繁殖行動がどのように変化するのか)、

レベルで調べることで、「繁殖行動をよりスマートに制御する方法」がないか研究をしています(もう少し詳しく知りたい人は、研究内容のページ(ここここ)、研究業績のページを見てみてください。最近の学生さんがどんな研究を発表したのかは研究業績ページの学会発表欄をみるとわかります。

主に使用する手法は、

  1. 蛍光イメージング(ペプチドホルモンが放出されるところや、細胞内のイオン変化を蛍光変化として記録する)、
  2. 嗅覚や視覚応答の行動解析、
  3. 電気生理学(パッチクランプ、細胞内・細胞外記録、嗅電図)、

です。

山本・萩尾グループ、後藤グループとの違いは

  • 行動の分子機構を実験的に調べるために、①トランスジェニック動物作製、②原因遺伝子の同定、③神経回路の生体外での人為的再構成、などのために分子・細胞生物学的手法や細胞培養、遺伝子導入などの手法を用いる
  • 形態でも生理でも行動でも、得られるデータを可能な限り数値化、定量化して考える

ことが特徴です(新たな発見をスケッチしたり写真撮ったら終わりじゃ無くて、そこから普遍的な情報を得るためには、数値化して比較できることがだいじ)。

さらに、

  • 形態学や分子生物学など、生命農学でよく使われている手法と違って、生物が示す細胞から個体レベルまでの様々な情報変化をリアルタイムに計測して、その影響を調べます(それが「生理学」)
  • やってることは基礎研究メインですが、そこで使っている電気とか画像の計測解析技術は、現在IoT化が急速に進みつつある農業や水産業におけるデータ取得・解析技術の元となるものです(使っている計測技術や解析技術を自分のものにすれば、適応・応用範囲は無限大)。

そういった、ただ生き物を育てるとか、体のつくりをみてみるのではない、

「生き物から得られる情報を分析して、その先を予測する」

術を体験してみよう、っていうマインドを持った学生さんと一緒に四苦八苦して研究するのを楽しみにしてます。

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